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Bobby Caldwell as Frank
Tony Tillman as Sammy
Steve Apple as Dean
and Hiram Kasten as Joey
13/July - 5/Sep 99
At The Desert Inn (Las Vegas)


Review
まさかLas VegasへBobby Caldwellを見に行くなんて思ってもみなかったんですが、、、事の始まりは、Sin - Dromeから貰った一通のメール。そこには当HPに対する感想と Las Vegasで行われるシナトラをモチーフにしたショウ “ The Rat Pack Is Back ”への出演が決まった事が書かれていて、『もし、この夏Vegasにくる予定があるなら貴方をこのショウに招待するわよ』との一文があったのです.......こんな事はそうそうあるものじゃないので、急遽旅行の行き先を変更することになったのです。
7月21日、関西空港発、午後4時10分のノースウェスト航空96便でシアトルへ、そこでアラスカ航空にトランジットし午後3時10分、灼熱のマッカラン空港到着。#時差ボケと40度近い気温で死にそう...火山の噴火で有名な『Mirage』へチェックイン。休憩するまもなく Desert Inn へ直行という強行スケジュール。


ストリップ通りに面した Desert Inn は落ち着いた雰囲気の由緒正しい超高級ホテル、PGAシニア・ツアーも開催されるゴルフ場を併設していることでも有名です。1階のカジノのエントランスを抜け、スターライト・ラウンジは左手奥。本当にゲスト・リストに名前が載っているのか?少々不安、、、とりあえず受け付けで名前を告げたところ、ちゃーんとありました。席に案内されほっと一息着いた時間は開演20分前、会場は既に7割程度の入りでしたが、日本人の姿は皆無、またシナトラものと言う事で年齢層もかなり高め、Bobby目当てのファンの姿は見る事は出来ませんでした。早速、冷えたバドライトとこのショウに因んだカクテル“Rat Pack Punch”をオーダー。
ホテルに置いて在る『 Showbiz 』 (エンターテイメント、ダイニング、ゲームに関する無料情報誌)に“ The Rat Pack Is Back”のインフォが掲載されていてもBobbyの名前は何処にもクレジットされていません。


“The Rat Pack Is Back”はフランク・シナトラの46才の誕生日を祝うステージにサミー・デイビス・ジュニア(トニー・ティルマン)、ディーン・マーチン(ステーヴ・アップル)らがゲストとして出演するお芝居仕立てのショウです。ディレクターはデヴィッド・キャシディ & ドン・レオの両名。デヴィッド キャシディはあのショーン・キャシディの実の兄貴で、彼はラスベガスのショウビズ界で有名なお方です。Bobbyはシナトラ役を演じる所謂、主役でおいしい役どころ。ほぼ予定通りの時間、午後7時30分に“The Rat Pack Is Back”の幕が下ろされました。バック・アップするミュージシャンはフォーン・セクション8名にウッド・ベース、ピアノ、ドラムの総勢11名。セッティングはBlue Note公演と全く逆の配置。向かって左がフォーン、右からピアノ、ドラム、ウッド・ベース。シモネタいっぱいのアメリカン・ジョークを織り交ぜたジョーイ(ハイラム・カーステン)が登場。会場とのやり取りで笑いが絶えず、実に和やかな幕開け、、、でも悲しいかな半分も理解できない自分が悲しい。時差ボケと意味不明なジョークの応酬で激しい睡魔と悪戦苦闘、この間約15分。やっとお目当てのBobby Caldwellがタキシード姿で登場!これでやっと目が覚めました。シナトラに成りきり<I Get A Kick Out Of You>を含む3曲を熱唱。いずれもシナトラの名唱で知られる名曲ばかり。何を歌っても実に様になるナイス・ガイだ!このまま歌うのかと思いきやさにあらず...ステーヴ・アップル紛するディーン・マーチンが誕生日プレゼントを持って登場。このプレゼントがマドンナに似たナイス・バディなおねーさん。Bobbyはその美女とバックステージへ消え、しばしディーン・マーチンのパートが続き、トニー・ティルマン紛するサミー・デイビス・ジュニアが絡んでいく展開。この間、Bobbyはしばし休憩。ショウも中盤、シナトラ役のBobbyがジャック・ダニエルを片手にたばこを燻らせながら再登場、またディレクターであるデヴィッド・キャシディ紛するボビー・ダーリンが客席に来ていると言う設定でステージに呼ばれ<Mac The Knife>を披露、粋な演出に客席は大歓声。このあたりのお客の盛り上がり方はやっぱ違いますね。60年代のヒット曲とジョークを織り交ぜたコメディー・タッチの演技が続く終盤は圧巻、見所聴きどころ一杯でした。

ざーっとこんなストーリ展開で約1時間30分のショウはおしまい。今まで見たことのない役者としての一面を堪能する事ができました。AORなBobbyは皆無(あたりまえですが)でしたが、お酒を片手にリラックスして歌い演技している姿はとっても楽しそうでした。このシナトラ役はBobbyにぴったりのハマリ役と言っても過言ではないでしょう。


終了後、出演者が客席に出で来てファンサービス。『Bobby』って声をかけたら『Tadayoshi!』って呼ばれ、もうびっくり。BlueNote公演から2ヶ月ぶりの再会。まさかこんなに早く再会できるなんて感激、感激で一杯。ベガスまでよく来た、『一杯おごってやる』てことになって、The Rat Pack Barへ、、、カウンターに家内と私を座らせ、その間にホストの様に立ったままで相手してくれるBobby。この晩、Bobbyは終始上機嫌で片言の日本語を織り交ぜていろいろと話をしてくれました。丁度この日、奥様であるRinaさんとTwinsがベガスに遊びにきていて、週末まで家族と一緒なんだって、、、どうりで機嫌が良いはずですね。27日までVegasに滞在する事を伝えると『もう一回ショウをみるならゲスト・リストに名前を載せておくよ』ってことになり23日に再会を約束、ほろ酔い気分でデザート・インを後にしました。

9月5日まで連日上演されている“The Rat Pack Is Back”(月曜日はお休み)。この夏Vegasに行かれる方は御見逃しなく!楽しそうに歌い演技しているBobby Caldwellの姿は必見です。

写真の掲載についてはBobby Caldwell本人から承諾を頂きました。

Special Thanks To Bobby Caldwell, Dian Forsythe, Miwa & Takeshi Itoh.

Happy Birthday Bobby!


[07/Aug/99]
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